ところで、カラバオ・マンゴーが“the sweetest fruit in the world”として1955年にギネス・ブックに登録されたことはご存知ですか。多くのフルーツや世界中のマンゴーが出回る中で、その潜在的な糖度は驚くほどで、あの宮崎と同じアーウィン種をもしのいだことになります。
しかしカラバオ・マンゴーは甘さだけが売りではありません。食味で言えば、その糖度・酸味・滑らかな舌触りのバランスが絶妙で、本当のマンゴー好きならこのカラバオ・マンゴーをNO,1に上げることでしょう。
以下 フィリピンマンゴーのNO.1たる所以です。
- 1.甘さ
- the sweetest fruit in the world として1955年にギネス・ブックに登録されるほど。
- 2.舌触り
- 多くのマンゴーが果肉内に入り込んだ繊維に苦慮する中で、カラバオの繊維は種の周囲だけ。果肉の滑らかさ、舌触りは天下一品である。
- 3.香り
- マンゴー独特の神々しい香り(ambrosial scent)は、インドのアルフォンソやオーストラリアのケンジントン種に肩を並べる。
- 4.爽やかな酸味
- 程よいタルト・フレーバー(酸味)が最近にわかに脚光を浴びてきた。プディングを皮切りに各種のケーキ、タルト生地、サラダなどに、もっぱらカラバオ・マンゴーが指名されるようになってきた。しかも、ピューレーや冷凍品、あるいは古くなったマンゴーでなく、航空便による新鮮な1級品が好んで使われている。
- 5.価格
- 日本とフィリピンの距離が近いために日本におけるカラバオ・マンゴーの値段は非常に安いと言える。アメリカは隣のメキシコから安いマンゴーが大量に入ってくるが、おいしいが高価なカラバオ・マンゴーは高嶺の花である。替わりに、カラバオのドライ・マンゴーの輸入量は凄い。前述のタルト・フレーバーのため、乾燥させても良いフレーバーが残るのである。近隣の香港、シンガポールは古くからの得意客であり、他国のマンゴーには興味を示さない。
- 6.恵まれた風土
- フィリピンは7,100以上の島から成る群島国家である。気候が微妙に違うため、カラバオ・マンゴーは島を変えながら年間を通じて収穫出来る。これも他国のマンゴーには類を見ない。年間収穫量140万トンのうち、年の前半にルソン島で半分近くが生産され、次第に南の他の島々で収穫されるようになる。有名なセブ島は、生産量は全体の2%に過ぎないが、ドライ・マンゴーの最大生産基地である。