ハワイ産パパイヤ

遺伝子組換えパパイヤについて

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パパイヤ栽培で最も深刻な病害は、ウイルス病によるものです。
アブラムシ等によってウイルスが伝搬され、感染すると収量が極端に減少するだけでなく品質も大きく低下してしまいます。感染力が強く、ハワイ、台湾、タイ、ブラジル、メキシコ、フィリピン(ルソン島)等、多くのパパイヤ生産国で深刻な被害をもたらしています。

ハワイでは「パパイヤリングスポットウイルス(PRSV)」による病害が深刻で、ハワイ島では1990年代前半からこの病気が蔓延し、パパイヤ産業は壊滅的な被害を受けました。

ハワイの遺伝子組換えパパイヤは、正式には「パパイヤリングスポットウイルス抵抗性パパイヤ55-1系統」と呼ばれ、弱毒化したウイルスのコートタンパク質をパパイヤの遺伝子に導入することで、ウイルスの感染による影響を受けずに生育できるよう、コーネル大学やハワイ大学を中心に開発されたパパイヤです。
米国では1997年に食品医薬品局によって食品として認可され、1998年に商業栽培が開始されました。カナダでも2003年に認可され、両国では現在、広く一般に流通しています。

米国やカナダで販売されている遺伝子組換えパパイヤは、「レインボー種」と呼ばれる品種で、「カポホ・ソロ種」や「サンライズ・ソロ種」とは別の品種です。

現在、遺伝子組換えパパイヤを日本へ輸入することは出来ませんが、日本においても食品安全委員会が2009年7月に安全性を確認し、厚生労働省に通知しています。今後、関係省庁により検討がなされ、表示基準の設定や食品衛生法の改正が行われれば遺伝子組換えパパイヤが日本に輸入され、流通できることとなります。

弊社では、遺伝子組換えパパイヤが日本に輸入できるようになった場合も、在来種である「カポホ・ソロ種」「サンライズ・ソロ種」にこだわりをもって、栽培から販売まで「分別栽培・管理」を行い、遺伝子組換えではないパパイヤを皆様にお届けいたします。

非遺伝子組換パパイヤの分別生産・管理

農場ゲート

ハワイでは遺伝子組み換えパパイヤ(GMO パパイヤ=レインボー種)も栽培されており、ハワイ州だけでなく米国本土やカナダでは既に一般に流通しています。

弊社が管理する農場とパッキングハウスでは、遺伝子組み換えパパイヤが混入しないようハワイ農業局のIPP( Identity Preservation Protocol ) に沿って、全ての工程で徹底した分別生産・管理を行っています。

GUSテスト

在来種であるカポホソロ種とサンライズ種は、自社で採取を行った種子のみを使用し、GMOパパイヤが栽培されている農場から一定の距離を離して栽培されます。農場ではパパイヤの樹一本一本に番号がつけられます。

果実が収穫できるようになった時点で全ての樹から果実を一つづつ採取し、「GUSテスト」という方法で、遺伝子組み換え品種ではないことを確認します。

全ての樹が遺伝子組み換えでないことが確認されてはじめて、政府機関により「非遺伝子組み換えパパイヤの分別管理農場」として認可されます。

農場ゲート

日本に出荷されるパパイヤは全てIPP認可農場で収穫されますが、パッキングハウスへの搬入に際し、ハワイ農業局の担当官があらためてGUSテストによるチェックを行い、遺伝子組換えパパイヤが混入していないことを確認した上で、IP証明書が発給されます。

IPPコード管理

出荷されるパパイヤには、IP証明書に記載されているものと同じコード番号がプリントされ、パッキングハウスを出て以降も分別流通がなされています。